JUNIOR VASQUEZ
90年代ニューヨーククラブシーンで番を張っていたカリスマDJ。80年代後半から、Bassline、Sound Factory、といった当時NYを代表するクラブで活動。Ellis D名義でもヒット曲を連発。白人のゲイを中心に爆発的な支持を得て、瞬く間にNY集客率ナンバ−ワンDJとなった。現在も新鋭のVICTER CALDERONEにその地位を脅かされつつも、オヤジパワーはいささかも衰えていない。ハードハウスというニュージャンルを開拓し、世界中のクラブ業界に浸透させたのも彼の功績であろう。そのDJスタイルはソリッドで艶やか、脂ぎった血も滴るステーキを思わせる。ヴォリューム満点で食い過ぎると脳がイカれるのでご注意。ケミカル色が強く中毒患者が後を絶たない。もちろん私も犯されてしまった一人である。縄張り意識が強く、自分のプレイには絶対の自信を持っているって書くとファンに怒られそうだが、事実、彼には親衛隊もいて、ヴァスケス専門のHPもいくつかある。熱狂的なファンが多く、NYゲイピープルのオピニオンリーダー的存在でもあるらしい。
来日していない最後の大物DJでもあるが、日本のクラブは向こうの箱と比べると音響設備以前に電圧がしょぼいので、納得してプレイしてくれるか疑問である。いずれにせよNYへ行ったら一度は彼の音を体験しておくのも悪くはないかもしれない。引退も囁かれていることだし。なお、TWILOの現地レポートはヴァスケスの写真をクリック!# 2000年の4月に来日した。なんとチケット代が壱万円。しかも即日30分で完売。恐るべしヴァスケス。なんでもトワイロが閉鎖される噂があり、マジで今年で引退するかもしれない。1946年生まれなので、もう55歳だもんね。(って、目立ちたがり屋の彼が引退するわけがない。そうやって回りの人間にオレは引退するって公言しておきながら絶対に引退しないのも、またヴァスケスらしいよね。)
# 2001年の7月にTWILOは閉鎖され、新たにNYに出来た「EXIT / EARTH」で活動しているらしい。日本にも数回来日し、JUNIOR人気も完全に定着したようだ。また、かっては考えられなかったことだが、浜崎あゆみやYMOのREMIXも手掛けるようになった。もっとも実際に製作しているのはGOMI氏であろう。いずれにしても、ここ数年でヴァスケスが日本人にとってかなり身近な存在になったことだけは確かだ。