TODD TERRY
80年代を代表するハウスクリエ−タ−。ヒップホップ全盛時代において、TODD TERRYの紡ぎ出す呪術的なグル−ブは驚くほど新鮮だった。まだハウスミュ−ジックそのものがマ−ケットに認知されてなかった時代である。彼の音楽はまさに革命そのものであり、ダイナマイトのような威力を持って当時のクラブシ−ンに衝撃を与えたのだ。
1996年のGOLDでのパフォ−マンスではラスト1時間延々自分の曲をかけていた。しかも同じ曲のバリエーションばかりである。彼はときにうっすらと笑みを浮かべながら悦に浸っていた。おそらく一番楽しんでいたのは、お客ではなく本人だったであろう。
1999年、忘れ去られた頃に再び活動再開。ニューアルバム「Resolution」をリリースし、ドラムンベース界に殴り込みをかける。その代わり身の早さには驚かされたものだ。"HOUSE OF GOD"という称号は、もはや彼にとっては単なる過去の肩書きに過ぎないのかもしれない。いつだってマイペース。しかし、やるときゃやる男。"TODD TERRY"なのであった。
#2001年、東京お台場でのDJプレイは記憶に新しい。その時は初心に帰ったとも云うべき、オーソドックスなヴォーカルトラックをかけまくっていた。ワタシの中では既に彼は過去の人として忘却の彼方に葬られていたのだが、そのスキルとソウルは決して衰えてはいなかったのである。元祖NYプエルトリカンの大御所として、再びメジャ―シーンに踊り出てくる日が来ないとも限らない。イヤ、ありえないか?(笑)